独立自尊の気概を失ってはならない
(令和4年)
針原 崇志
さきの沖縄県知事選では米軍基地反対を掲げる玉城デニー氏が2回目の当選を果たした。
この結果に革新陣営は狂喜し、保守陣営は愕然とした。
かように「革新=反基地、保守=安保体制堅持」という構図が定着しているが、
本来ならば保守・愛国者こそ反基地を訴えるべきではなかろうか。
戦後80年近く共棲してすっかり不感症になっているが、
国内に外国の軍隊が堂々と居座り我が物顔で行動するなど、本来あり得べからざる異常事態である。
「とはいえ米軍無くしてわが国の安全保障は全うできない」との反論もあろう。
現実主義といえば聞こえはいいが、それこそまさに保守派諸氏が嘲笑する某隣国の事大主義そのものではないのか。
米国の武威をもって「日本」の安全が保たれたとしても、その「日本」があたかも米国51番目の州と化し、
そこに住まう「日本国民」が米国に飼い慣らされた精神的奴隷に成り下がっていたのでは元も子もない。
たとえ米軍基地の即時全面撤廃は困難にせよ、
せめて「思いやり予算」の献上を廃し、米軍がわが国土に基地を置きたければ土地使用料を請求する、
それぐらいは行うべきであろう。
独立自尊の気概を決して失ってはならない。