祖国日本よ目を覚ませ!
(平成16年)
ブラジルサンパウロ在住
畑 俊男
経済不況に悩む日本で最近、主催不在の如き混乱が日増しに強まる傾向を見て誠に気がかりである。問題解決に当って日本政府が見せる軟弱さはどうだ。対米追従の政治、経済交渉や沖縄基地問題で見せたアメリカのミリタリー・プレゼンスに対する弱腰など、何ともやりきれない思いしきりで、はたして日本には自決権が有るのかと、叱咤したい感情の高ぶりに襲われる。中でも理解に苦しむのは、日本での靖國神社参拝是非論だ。他国に暮らす我々には、独立を果たして50年も経ながら日本人にあるまじき論議を未だに続けている日本国民の有様がいっこうに合点が行かない。
アジアにあって搾取の限りを尽くす列強の植民地を解放し、アジアはアジア同士とする、大東亜共栄圏の設立を願って、止むに止まれず世界中を相手に戦った日本。武運拙く敗れたとはいえ日本は全てを非として認める必要は毫もなかった。ましてや国の行く末を案じ、身を挺して死んでいった忠勇の士に何の責任があろう。死者を悼う敬虔な気持ちこそ日本精神文化の神髄であるはず。それをあたかも国賊に等しい処遇を敢えてとろうとする戦後の日本人はいったい何者なのか。その事だけを云えばアメリカにも中国にも世界のどの国にも、国の為に命を捧げた人々をまつるメモリアル・ホールが存在し、官民の誠意で手厚く護られている。憲法で云々する以前の、人間としての心の問題だと思う。徒に右顧左眄する日本国民の猛省を促したいところだ。
それにしてもブラジルにいる岡目八目からはよく見える、日本の危うい姿が。祖国を守るため、日本国民よ、早く目を覚ませ。そして一刻も早く占領憲法を破棄してアメリカのマインドコントロールから脱し、皇紀二千六百数十年を誇る皇室を中心として日本民族の自決が計れる本来の日本国再建に邁進されよ。そのことを、日本精神を支えとしてブラジルに生きる150万の日系人同胞と共に、何にも増して願うものである。