謀略の大目標
(平成18年)

大東亜青年塾 副塾長

上谷 親夫

先日の産経新聞も指摘していたが、日本共産党は、戦後一貫して天皇制の廃止を主張してきた。
しかし今回の、一般設計学者吉川弘之元東大総長を座長とする「皇室典範に関する有識者会議」の改正案の最終報告書に盛られた「長子優先、女系容認」の内容には、賛成であるという。ということは、天皇廃止の大目標には変わりはないが、現在の皇室の男女構成を見る時、「長子優先、女系容認」を打ち出せば、萬世一系天皇に向けて、外堀を埋める第一歩の効果がある、との判断によるものであろう。
更にわが国に対して、在日共産党工作員1万数千名を駆使して、国会議員、財界人、文化人、マスコミ人達に対する接待攻勢、介入工作により、彼等をその意のままに操らんとしている中国共産党は、今この「皇室典範改正論議」には、全力を挙げて有識者会議案の実現に向けて、前記各界の親中派人物を中心に、更なる工作の仕上げに余年の無いことであろう。中国共産党にとって天皇は、国民統合の象徴であり、一日も早く取り除きたい、大目標には違いない。この点については、日本共産党との連携も、充分に考えられることである。
我々はこのような、革命勢力の喜悦に加担してはならなない。我々日本国民は天皇に対しては、大東亜戦争の矛を収めた時もそうであったように、国民同士ではどうにもならなくなった時には、天皇がお出ましになって戴けるという、絶対的な安心感がある。国民の「心の拠り所」が、皇室なのである。これは全世界に類を見ない、日本独自の壮観であり、各国、特に共産主義にとっては、羨望の極みであり、是非とも一日も早く抹殺したいものであろう。これは又日本弱体化のためその精神面崩壊を目的とした米国へ従属させるためのCIA謀略とも合致する。我々は彼らの謀略の目的とするところに、断じて乗せられてはならない。

HOME