萬世一系の皇統護持のために
(平成18年)
弁護士、大東亜青年塾教授
南出喜久治
占領軍の敢然占領下で強制的に制定された占領憲法と現行の皇室典範が無効であることは多言を要するものではないが、世間には、現行の「象徴天皇制」なるものを有難がり、その実質が「傀儡天皇制」であって、現行の「皇室典範」が皇室の自治を認めない皇室弾圧法であることに気付かない盲たる亡国の輩が「伝統保守」を名乗っている。「家来」(法律としての皇室典範によって規律された天皇)が「主人」(占領憲法が謳ふ如き主権の存する国民)の「象徴」であるとすることは矛盾も甚だしい論理であることは幼児でも解るのに、どうして気付かないのか。あヽやんぬるかな。
その愚かさの「象徴」が「皇室典範に関する有識者会議」に過ぎない。そしてまた、皇室の現状を鑑みるに、克己復礼による宮中祭祀と皇室行事を疎かにし、世襲制の恒久外交官夫婦としての皇室外交というものしか関心が無く、國體の護持と皇統の連綿を願うよりも、帰国子女のため充分にわが国の文化、伝統を理解する機会に乏しかった皇太子妃を庇う事にしか目が向かない庶民性豊かなだけの皇太子と皇太子妃が招来天皇と皇后になったとすれば、皇統と國體の護持は誠に危うい。
その昔、仁徳天皇の後継ぎが途絶えたとき、越前の応神天皇の五世孫が第26代継体天皇として践祚された歴史や、近くでは、中御門天皇系が途絶えたときにも、東山天皇の三世孫が第119代光格天皇として践祚された史実などもあることからすれば、我々は、GHQによって功績離脱を強制された11の宮家などをお守りして、男系男子の皇統連綿を護持奉るための「皇統護持会」を結成し、宮家の皇族復帰運動や皇統男子の「精子バンク」の設立なども視野に入れて、占領憲法や占領典範、そして政府などの政策に左右されない超然とした民間組織によって國體と皇統を護持することを粛々として実行することが、皇統の藩屏を自覚する者の務めであると確信する。