これでいいのか日本
(平成17年)

明日の日本を招く二水会

中村 三郎

2月11日の紀元節を控えて想う事は、「日本の現状は果たしてこれでいいのか」という痛切な反省であり悔悟である。
大正世代は昭和16年12月8日のあの感激を忘れることはない。国運を賭して欧米の植民地化に呻吟する東亜諸民族の解放、世界新秩序建設の戦で英米に痛撃を与えた。緒戦で大戦果を挙げた真珠湾特殊潜航艇の軍神の一人、海軍中尉横山正悟は私の中学の同窓生である。乾坤一擲の尚武であったが純粋無垢な日本人は一億一身、老若男女を問わずそれこそ身命を擲って奮闘した。物量の敵に押されながら刎頚の友は「人間魚雷回天」でその至純至高の魂魄を散らしたのであった。
そうした輝かしい日本民族が戦後、占領軍の日本弱体化政策に見事に汚染され国家観念、民族意識の放棄、自己主張、私利私欲の権化となってしまった。首相の靖国参拝についての中共・韓国の内政干渉と言うよりむしろ指令するが如き傍若無人の態度をどうみるか。これは日本の政治家にも大きい責任がある。弱味を握られて中共に正面切って物言えない国賊どもがいる事は周知の事実である。
また、最近憤怒を抑えかねる事があった。韓国の俳優が来日した時の事だ。これが日本人の母か。人間か、けだものか。メスか。戦時中銃後を護った純粋な妻や母たち。乏しい物資、米一粒を大切にしながら明るい笑顔で懸命に慰安袋を作った日本女性の心意気。自らは食うものも食わずじっと我慢し不平不満を決して顔に出さないひたむきな姿。感情を押さえて表にしない謙虚さ。誠実さ。勤勉さ。
日本民族は戦前戦中と戦後では隔世の感あり。「日本はこれでいいのか?」「果たして将来どうなるのか」という切実な思いにかられる昨今である。

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