紀元節にあたり
(平成20年)
千葉大学名誉教授
清水馨八郎
私を2月11日の紀元節の日にお招き下さり大変感謝しております。
中田大兄が、かねて同志として大活躍されていることは、多くの資料などで敬仰しておりましたが、今日贈られた沢山の資料で改めて感動し、目からうろこの落ちる思いでした。特に畠奈津子さん(郷守人発足当時から応援しています)、針原崇志さんんお著書には驚きました。若い若い後輩たちが私などよりはるかに真実に目覚めて怒りの大活躍をしておられることに安心しました。
中田さんがやっておられる大東亜聖戦大碑の運動と、私が中心でやっている昭和神宮御創建運動は全く一致した運動で、共にあの戦争が勝ち戦であり、人類解放の聖戦であったことから発しているもので、同じ根から生えています。
私の方は非常の時代半世紀以上の長きに亘り御在位され、難局に処された昭和天皇様を称え、中田さんの方は聖戦を世界に宣言し臣下の我々と共に闘い肇國の国是に殉じた将兵たちを称える点の違いです。
清水馨八郎「侵略の世界史」(平成13年)より
米国は建国僅か200年余りで世界一の超大国、王者にのし上がった。当初の国旗13の星が、あっという間に50に増える事実から分かるように、先住民や周辺国や異民族を収奪するために、いかに巧妙な謀略を策したか計り知れない。米国は、常に外見上アメリカの正義を正当化するために、一つのパターンを編み出している。それは「○○を忘れるな」である。米国は大戦争を誘発するために、敵の先制攻撃を挑発し、自国側に相当の被害をわざと受けて、国民の愛国心、敵愾心を高揚させて、正当な報復戦に見せかけて大侵略戦争に突入している。
今回の9・11大テロ事件が従来と同じパターンの「リメンバー・ワールド・トレード・センター・アンド・ペンタゴン」であるとは、今のところ、世界のどこからもそのような評価を聞いていない。
大事件の結末はまだついておらず、目下進行中であるが、十年、二十年後には必ず正しい歴史評価が下されるはずである。今これがヤラセではないかなどと言っても、まさかそんなことがと誰からも相手にされないだろう。しかし世界の真実を見抜く識者の中には早くもアメリカの常套手段を見破っているものがいる。歴史は繰り返す。(16頁より)
米国人の3つの心の傷(トラウマ)、即ちインディアン500万人の抹殺、黒人奴隷何百万を世界で一番長く酷使し、日本に原爆を投下した。この3つの現在の反省がなければならない。現在、米国資本主義の弱肉強食、自然淘汰の弱者切り捨てで独り勝ちの大勢は人類の敵ではないか。
今回のテロへの米の報復はそのプロパガンダとして「限りなき正義」からさらに「不朽の自由」の行為と位置づけて、聖戦のつもりになっているが、これは余りにも身勝手ではないか。アメリカ人の自由は非米人の不自由の犠牲から生まれてきたことを忘れてはいないか。(24頁より)