絶壁に立つ日本
(平成15年)
山上 徳司
私は今、一人でも多くの人々にこの荒廃した日本の世相を排除し、一日も早く正常な日本本来の国家に戻したいと訴へ、常に気のふさぐ思いで一杯でゐる。これを一般の方に話すと、やれ軍国主義の台頭だ、戦争賛美だと非難されることの多い現在である。一国の総理が日本国のため命を捧げて散って逝った人々を祀る靖國神社ですら近隣諸国に戦々恐々として、本心ならずも曲げて参拝している。何たる恥ずかしい行動であろうか。加えてこれを推奨する高官、わざわざ近隣諸国に出かけ工作する人々もいるほどである。どうしてこの状態を見つめ続けることができようか、一体何をどうすればよいものかと感じている人も少なくないのではなかろうか。
戦勝国は戦後日本を再び強国に戻さない手段として憲法、教育勅語の廃止、ありとあらゆる行動に禁止や監視などを続けた。そして教育に於いてはこれから育ち来る青少年の指導に軍政手段を用いて教科書の変更・訂正・削除を加えることにより道徳心の荒廃、人道に反し自己本位な自由主義の横行にと指導を強行したのである。左翼派や共産党は得たりと横行闊歩を続け今日にいたっているのである。
今、子供の再教育をと言われているが、私は、戦後教育を受けた全国民が等しく再教育を受けるべき時ではないかと思う。そうすれば現在の世情も徐々に変わっていくものと確信する。
愛媛県に於て本年4月、3つの県立県立中高一貫校が新規に開校される。それに向けて加戸県知事が先頭に立って日本国民に打倒とされる歴史教科書の使用に付いてその採択作業を開始され、幾多の抵抗を受けながら毅然として闘われ、去る8月15日、目的とする扶桑社版の歴史教科書の採択に成功された。
又これに加えて千葉県柏市の鹿沢中学校も昨年8月14日、来年4月より扶桑社版の「新しい歴史教科書」を使用することを決定したことが明らかになった。
前記の如くこれら育ち伸び行く青少年の指導こそ我が国の立ち直りに遺された最後の砦ではなかろうか。
戦後教育は半世紀に亘り自虐史観的教育に徹し、生徒たちは只、日本悪し、悪い行動を続けた日本の軍隊は許せないと思いこまされた教育であった。
これに反し扶桑社版は、国の成り立ちや日本文化の美しさ、偉大なる人物の登場等、親しみと誇りを抱かせる優れた教科書である。
ともあれここ迄落ち込んだ日本は今崩壊寸前の瀬戸際である。一朝一夕にはいかようにも成り難しと思われるが、正しいと思った事は何なりと実行すること。例えば国旗一本掲載するにしても一つ一つ勇気を出して行い積み重ね、又人々に強調し、皆で頑張り続けることこそ日本を崩壊から救う最大の手段ではなかろうか。