韓国を親日国にする努力を
(平成26年)
針原 崇志
いま日本では、かつてないほど嫌韓感情が高まっています。
このホームページの掲示板でも、連日のように嫌韓コメントが書き込まれています。
嫌韓の理由は多々あるかと思いますが、根底にあるのは「韓国が反日国家だから」ということでしょう。
一方、たとえば台湾に対しては好意的な感情を抱いている方が多いのではないでしょうか。
その理由は「台湾が親日国家だから」・・・
相手が自分を嫌っているから、自分も相手のことが嫌い
相手が自分を好いているから、自分も相手のことが好き
相手を好きになるか嫌いになるかは相手次第
なんとも主体性のない、情けない話ではありませんか。
もっと主体性をもって、相手との付き合い方を考えるべきでしょう。
そこで主体性をもって、まず考えるべきは、韓国が日本にとって必要かどうかという事です。
好き嫌いなどは二の次です。
では韓国は日本にとって必要か?不要か?
私は必要と考えます。
まず何といっても、地政学的な問題があります。
日清・日露の昔も、現在も、そして将来も、世界地図が書きかえられるほどの巨大規模な地殻変動でも起きない限り、朝鮮半島が日本列島に突き付けられた匕首(あいくち)である状況に変わりはありません。
その朝鮮半島全土が共産中国、あるいは北朝鮮のような物騒なチンピラに乗っ取られることにでもなれば、日本の安全保障は今以上に脅かされることになります。反日韓国といえども、連中に比べればまだマシです。韓国は日本にとって重要な緩衝地帯としての役割を果たしてくれているのです。
また私の持論ですが、日本が脱アメリカを図り真の独立を取り戻しつつ、なおかつ共産中国の脅威に対峙するため、大東亜共栄圏(共産中国・北朝鮮を除く)の再構築を目指すべきだと考えています。
日本が真に警戒すべき最大の敵は、一般国民に警戒感を抱かせることなく、精神面、経済面、軍事面(=アメリカ依存の安全保障体制)でしたたかに日本支配を進めるアメリカです。(韓国のように反日をけたたましくキャンキャン吠えてもらった方が、かえって敵愾心が分かりやすくて助かります 笑)
また、現在進行形でアジア侵出を進めつつあり、その実力も持つ共産中国もまた、いうまでもなく日本の脅威です。
これらの「八紘為宇の理念」(=世界各国の平和的な共存共栄)と相容れない、なんでもかんでも支配したがる「よくばり屋さん国家」こそ、日本が真に警戒すべき相手です。
にもかかわらず、これら両国は現在日本の貿易相手のツートップです。
しかも悲しいかな、日本の安全保障は敵であるアメリカ頼みであり、保守派と目されている評論家でさえアメリカ様の武威を前提に話を進めるという程度にまで精神的植民地化が進行している惨状です。
こうした状況を打開するため、かつて先人が築いた「大東亜共栄圏」を歴史の片隅に追いやってしまうのではなく、今こそ再構築し、経済面、軍事面での連携を図るべきではなかろうかと考えるものです。
そのためには一人でも多くの味方が欲しいところであり、とりわけ韓国は、大東亜共栄圏諸国の中でも日本、インドに次ぐ第三の大国です。貿易面で見ても、韓国は平成13(2001)年以降一貫して上記ツートップに次ぐ第三の貿易相手国です。
ネット上では「韓国と国交断絶せよ!」といった勇ましいコメントも多々見受けられますが、できれば敵に回すよりは味方につけたい相手です。
そんなわけで、韓国は日本にとって必要な国だと私は考えています。
「でも、韓国は反日じゃないか!」
ならば、韓国を親日にすればいいんです。
反日韓国といえども、国民の100%が反日なわけではありません。
かつて「親日派のための弁明」を著した金完燮(キム・ワンソプ)や、さきに朴政権の首相候補に指名されながら「親日発言」が問題視されて辞退した文昌克(ムン・チャングク)のように、反日韓国の中でも親日を貫く人達もいます。大東亜聖戦大碑建立に協力して下さった韓国人もおおぜいおられます。
そうした親日の小さな芽を大事に育むことこそ日本の国益にかなった行動であり、韓国もろともそうした芽をも踏み潰してしまうなど、むしろ国益に反する行動といえるでしょう。
韓国を親日にする方法としては、たとえばアニメやJ−POPなどのソフトウェアを通じたものでもかまわないと思います。あるいは民間交流もいいでしょう。
手前味噌で恐縮ですが、私がさきに掲載した「日本統治時代の朝鮮の教科書」も、日本の主張を訴えつつ、なおかつ日韓融和をも念頭に置いたつもりですが(「蟷螂の斧」は承知の上です・・・)、そうしたことも真剣に考えるべきでしょう。その観点から、たとえば故・名越二荒之助先生の著された『日韓共鳴二千年史 ― これを読めば韓国も日本も好きになる』などまさに名著であり、韓国語版を出版していただきたいぐらいのものです。
もっとも、韓国を親日にするなどそう簡単なことではないことは十分承知しています。
しかし、たとえばアメリカなどは、かつて最恐の反米国家であった日本をうまく飼い慣らし、従順な忠犬にしてしまっているではありませんか(嘲笑)
韓国側の反日的言動にいちいち過敏に反応するのではなく、「相手のことが気に入らないのなら、相手を変えてやる」ぐらいの気概やしたたかさをもって、大局的に韓国との付き合い方を考えるべきではないでしょうか。